「金くれ」にインスパイアされて「くれパル」を作りました

少し前に「金くれ」にインスパイアされて、友達と組んで、簡単寄付・募金システム「くれパル」をリリースしました。ペイパルで募金できる「金くれ」みたいなものです。いくらお金が集まったのかも記録、表示されます。
僕が「金くれ」を発見したのは確か、@yuisekiさんのtwitterでのつぶやきからでした。
生活に困っている人だとか、何か面白いことをやろうとしているだとか、色々な人がいて、これはストレートで面白いな、と思いました。
たくさん並んでいる中からいい理由を持っていると思う人を自分の判断で見つけて、お金を上げる、というのは自分の意志というか考え方を表明しているようで、いいな、とも思いました。そして実際に何人か、お金をあげたいな、と思う人たちを見つけることもできました。
でも結局あげませんでした。なぜかというと、銀行振り込みとかするのがめんどくさいから。

きっと僕のように、お金あげてもいいな、と思いつつも、めんどくさくて結局あげない、という人は結構いて、だからここでお金を募っても実際にはそんなに集まらないんじゃないかなと思いました。

それならば、そのめんどくさささえ取り除いてあげれば、お金を欲しがっている人にもっとお金が集まるシステムが作れるのではないか、と思ったのです。ペイパルだったらお金をくれる人たちはクレジットカードか、(持っていれば)ペイパルのアカウントで簡単にお金を払えるので、めんどくささを大幅に軽減することができます。

さて、実際に作って公開してみると、お金をくれる人が実際にお金をくれる、という段階に行く前に、お金が欲しいという人が集まらないといけないわけですが、今ここでコケています。
そこでこんなブログエントリなど書いて、お金が欲しい人が集まってくれないかな、と思っているわけです。

友達に見せると、励ましてもらったり、サーバー代をもらったりもしましたが、冷たくされたり、「おまえバカじゃないの」的な反応をもらうこともあります。
「くれパル」で一体何がしたいのか、なぜ僕が「金くれ」や「くれパル」のアイデアに魅せられているのか、ちょっとお話しましょう。

  • 人が社会と関わる形はもっと多様でいい

人間は社会につながってしか生きていくことはできません。例えば焼き肉を食べに行くにも、牛一頭を育てて肉にして焼いておいしく食べられるようにするなんて、一人じゃ無理なわけです。しかも一人3000円とかのコストでやる、なんて全然無理でしょう。社会というものがあるおかげで、そんな安い値段でおいしい焼き肉が食べられるわけです。
しかしこのサラリーマンが圧倒的な世の中で、多くの人の社会との関わり方は「勤務先の会社をとおして」と「消費者として」くらいに限定されてしまっていないでしょうか?
そこにはあまり個人が自分の意志や個性を出せる余地がないと思うし、みんなが同じような形で社会にぶら下がっているのはつまらない。もっと多くの人がもっとダイレクトに個性的なやり方で世の中に関わったほうが面白いんじゃないでしょうか。
例えば、近頃話題のニート@phaさんなんて、会社で働くとかはしていなくて、人からお金をもらったり、おごってもらったり、プレゼントをもらったりして結構楽しく生活しているそうですが、彼が世の中からもらうばかりで何も返していないかというと、そういうわけではなくて、彼はネットをとおして自分自身をコンテンツとして提供、発信して世の中を楽しませ、その報酬をダイレクトに得ているということだと思います。
彼の世の中との関わり方は一例ですが、そんなちょっと変わった生き方をする人たちが世の中からダイレクトに報酬を得るためのシステムがつくれたら、もっと面白い世の中になると思います。

最近勝間和代さん「やればできる」を読んだのですが、ある程度人が世の中で成長して「とんがり力」がついてくると、ドラゴンボールの「元気玉」のように、周りの人たちの力を少しずつ分けてもらって、大きな力を出すことができるようになる、ということが書いてありました。
みんなのパワーを分けてもらって、「元気玉」を撃ち、一人ではできないようなことを実現する、というイメージ。
これがそこらじゅうで多発したら、かなり面白いのではないでしょうか。
まだあまり「とんがり力」のない人でも、誰でも面白いアイデアとやる気を持っていれば、みんなのパワー(お金)が集まってきて、それが実現される。
「くれパル」がそんな元気玉を撃つ銃として機能したらいいなと思っています。

というわけで、実現したいことがある人も、生活に困っている人も、さあどうぞ!
僕自身も、まずはトータル10000円くらい寄付したいなと思っているのに寄付先がないぞって感じなので、狙い目ですよ。